公開講座・研修会

札幌麻生脳神経外科病院 第5回 麻生脳外テラス教室

 令和元年10月2日、第5回テラス教室『知って安心!介護の備え~自分らしく生きるためのヒント~』を当院1階喫茶コーナーにて開催致しました。

 第一部では、当院の医療生活相談室室長の星野由利子医療相談員より『知って安心!介護の備え』の講演を行いました。 「介護の備えで最も重要なことは、『シグナルを察知する』ということです。そのシグナルというのは様々なものがありますが、日常の活動や運動機能、もの忘れ等といったチェック項目の設問がある"生活機能チェックリスト"を活用すると介護予防必要度の判定に役立ちます。」、「また、シグナルを察知した際には早めに対処をすることが必要であり、気持ちが沈みがちになってしまうようであれば、趣味や外出、他者との交流の機会を設けたりすることであったり、会話等でお話しの辻褄が合わなくなったりしている場合等は、ご家族やお近くの地域包括支援センター等に相談することが良いかと思います。また成年後見制度の利用を検討されている場合には、家庭裁判所にて説明会を行っていますので、そちらの活用もお勧めします。」、「当院の医療生活相談室には5名の医療相談員が在籍しており、病気によって発生する不安や様々な課題について、患者さまやご家族さまからの相談に対応していますので、お気軽にご相談下さい。」などとお話ししました。



 第二部では、訪問看護ステーションあざぶの所長である夛喜美樹看護師より『「最後までお家で過ごしたい」の支え~訪問看護は「お家へ帰ろう」「お家で暮らそう」のお手伝い~』の講演を行いました。

 「“訪問看護”とは、看護師が利用者の住まいへ伺い、利用者の主治医等からの指示のもとに、看護を提供するものであります。このサービスは、利用者の慣れた場所や選んだ場所で、その人らしく生きるお手伝いをするものであります。特色として、緊急時は24時間365日対応することが可能であり、医療機器をつけた方の療養生活の支援や住み慣れた家で最期を過ごせるよう支えることに加えて、介護予防や機能回復訓練のお手伝いも行っており、お家でも、病院で出来る支援のほとんどの支援は行うことができます。」、「介護や看護が必要になった際に、どこで過ごしたいかということを自分自身で決める事が大切なことであり、これを支えていく仕組みが『在宅療養支援』であります。在宅療養支援を行うには、主治医や看護師に処置や治療、介護の方法等の相談を。医療相談員に必要な支援や仕組みの調整等の相談して頂くことで、“お家で暮らそう”のお手伝いを行うことができます。」などとお話しし、実際にあった事例のご紹介も行いました。



 また、講演終了後には個別相談の時間を設け、希望された参加者の方の相談をお受けし、盛会裏に閉会致しました。