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シミュレーション教育

院内研修ではシミュレーション教育を取り入れています。2016年度は新人看護師対象の研修では3回、他院内研修では4回実施しています。

シミュレーション教育とは?
シミュレーション教育とは、自ら実施したり、意見を出し合ったり、情報をまとめてみたりなど、学習者の思考に働きかける学習形態です。たくさんの失敗とその振り返りから学びを深めることを目指します。
 研修は、導入(ブリーフィング)・シミュレーション・振り返り(ディブリーフィング)・まとめという流れで進めていきます。講義とシミュレーションを組み合わせることで講義の内容の理解を深め、病棟での実践につなげる事を意図としています。

シミュレーション教育を用いた院内研修の一例
 5月に実施した新人看護師対象の院内研修の場面です。新人看護師がまず直面する複数の患者さまのケアの難しさを取り上げ、2人部屋の状態の異なる患者さまを想定したシミュレーションを行いました。

導入(ブリーフィング)
まず、2人の患者さまの情報を把握します。情報を短い時間で把握するのも身につける能力の1つです。今回は5分を設定しました。まだ、誰が担当看護師役でシミュレーションするかは決まっていません。みんな真剣に情報把握に取り組んでいます。5分の情報把握終了後、1回目の担当看護師役を決めました。

シミュレーション
担当看護師役が2人の患者さまの病室に向かいます。2人の患者さまとも看護師のケアが必要のようです。把握した情報を基にケアをします。今回は10分間のシミュレーション時間としました。
(左側:人形を使い、意識状態の悪い患者さまがベッド上で身体を動かし、体勢が崩れてしまったのを表現しています。 右側:病衣を着た先輩が吐き気で動けない患者さまを演じています。)

シミュレーションの場面は、参加者全員で観察します。把握した情報から「自分だったらどう動くかな?」と考えたり、「患者さまの状態はどうなっているんだ?」と色々の角度から観察したりします。これは、この後の振り返りで重要になります。

振り返り(ディブリーフィング)
10分のシミュレーションを全員で振り返りをします。今回は、病室に向かう前に把握した情報をどう整理したか、そこからどのような優先順位で対応すべきかを確認しました。
 この後、別の新人看護師が担当看護師役となり、参加者全員で観察するというシミュレーションを3回繰り返しました。繰り返すことで、最初では気づけなかった患者さまの状態を確認しながら、この場面での適切なケアはどうあるべきかを探求しました。

参加した新人看護師の感想
・情報から何を観察すべきかを短時間ですることの難しさを感じた。
・何が必要か、どの患者を優先するかを一つ一つ確認できた。
・他の人のシミュレーションを見ることで、自分に足りない部分に気づいた。